職場でのストレスマネジメントはセルフケアと並んで重要な位置づけです。
おもに管理監督者が行うものですが、その役割は大きく分けると、「相談」と「職場環境の調整」となります。

話しやすい聴き方を心がける

「聴く」ことは、「聞く」や「訊く」ではありません。
「聴」の文字が表わすように「耳+目心」、つまり目を合わせてじっくりと傾聴することなのです。

 

話を聴いているときは、急がしたり、解決策に固執したり、なぜ・どうしての詰問は避けて、穏やかな表情で相手の言葉を最後まで受け止めることが大切です。
話の中に、「死にたい」「遠くに行きたい」「辞めたい」という発言があれば、否定したり追い詰めたりしないで、周囲の人が支えてくれていることを必ず伝えます。

 

また、もし部下や同僚が休職することになったら、「職場のことは心配しないでゆっくり休んで」の一言を伝えましょう。
それだけで本人の心の負担はずいぶんと軽減されるはずです。

 

話しやすいよい聴き方のコツ

  • 相手の目を見る
  • うなずく、相槌を打つ
  • 言葉を繰り返す、話を要約して聞き返す
  • 感情への応対(ひどいよねぇ)
  • 開かれた質問(どうしたらいいと思う?)

知らないことを「知らない」と言える職場づくり

さまざまな年齢層が集まる職場では、自分が知っていて当たり前と思っていることが、意外とそうでもないことがよくあります。

 

そうしたときに、「そんなことも知らないの?」という発言は禁物です。
知らないと言えずに知ったかぶりした結果、大きなミスにつながることがあります。
それは、先輩と新人との関係だけではなく、新しい情報を年配者に伝えることができる、開かれた職場の環境づくりが必要です。

相手の良いところを見つけて言葉にする

ストレス状況とは悪いところが押し寄せてきている状態です。
そのようなときに、ダメなところは言われなくてもわかっています。
もともと医療者は、「お酒を飲み過ぎてはダメですよ」などと、悪い側面を見つけて指導するのが仕事です。
日常的に人の良いところを見つけて、それをお互いに口に出して、それを肯定する意識を持ちましょう。
そうすることで、職場の雰囲気がガラッと変わります。

管理職ならではのストレスに注意する

注意したいのが管理監督者自身のストレスです。

 

人から相談をされるというのは、とても大きなストレスとなります。
すべてを解決しようと意欲的になればなるほどに、無力感や自責の念が出てしまいがちです。

 

自分の役割は、問題の解決ではなく、精神科医へつなげたり、職場環境の改善を図ることと割り切って考えるようにしましょう。
また、自分から率先して休むことも仕事のうちです。
日頃から仕事は時間が来たらサッと切り上げて、体を休める習慣を身に着けることが、周囲の皆のストレスコントロールにつながります。