ストレスは人によってあったりなかったり、強かったり弱かったりするのでしょうか。
そもそもストレスとはどのようなものなのでしょうか。

ストレスって何だろう?

「ストレス」という言葉はよく耳にしますが、もともとは工学系用語で、「物理的に外から加えられた力によって生じた物体的歪み」です。
後にカナダの博士が、「外部からの有害刺激によって体内に生じた傷害と防御反応の総称」と定義されたことから、現在の意味で用いられるようになりました。

 

寒冷、外傷、疾病、精神的緊張などの刺激によって起こる歪みの状態をストレス反応と定義されています。
例えば、丸く膨らんだボールを指で押すと、表面がへこんで、いびつな形になりますよね。このときの指で押す行為が、外部からの刺激=ストレッサー、いびつな状態が非特異的反応=ストレス反応になります。

ストレスはなくすことができるのか?

どのような刺激がストレス反応を起こすストレッサーになるのかと言うと、大きく分けて5つあります。

 

身体的ストレッサー
 疾病やけが、睡眠不足、疲労などに身体にかかわる刺激
物理的ストレッサー
 暑さや寒さ、騒音、照明などの環境にかかわる刺激
科学的ストレッサー
 薬物や環境汚染などの有害物質、食品添加物などによる刺激
生物的ストレッサー
 細菌やウィルス、カビ、花粉、感染症、炎症などによる刺激
心理・社会的ストレッサー
 怒り、緊張、不安、喪失など人間関係や社会生活による刺激

 

このように、人間は日常的にストレスを感じています。

 

人間は生きている間は、何かしらのストレスにさらされていることになります。
ただし、すべての人が同じストレッサーに対して、同じストレス反応を引き起こすわけではありません。
人間もそれぞれの、ものの見方や行動パターン、周囲からのサポートといった事によって、ストレスをうまくコントロールできる人と、それが出来ない人がいます。

 

大切なのは、ストレスをなくすことではなくて、うまくコントロールすることなのです。

メンタルヘルスってそれほど重要か?

現代のストレス社会で、メンタルヘルス(心の健康)は重要だと言われています。
WHO(世界保健機構)では、健康について、「完全な肉体的、精神的および社会的福祉の状態であり、単に疾病また病弱の存在しないことではない」と定義しています。
これは、身体的に不調でなければ健康というわけではなくて、精神的にも社会的にも安定した状態にあってこそ初めて健康であるということを意味しています。

 

メンタルヘルスにおいても、

  1. 心身の健康
  2. 社会的健康(社会的役割、社会の中で自分の居場所があり安心感をもてる)
  3. 生活面の健康(私的生活の安定)

 

これら3つの健康バランスがとれてこそ、健康といえるわけです。

 

しかし、社会的安定と大きく関係する職場のメンタルヘルスケアについては、現代においては、必ずしも良好とは言えません。
仕事や職業生活に強い不安やストレスがある人の数は年々増えています。
ここ数年の経済情勢で職場環境はさらに悪化していますので、8〜9割に増えていると考えられます。

 

ストレスを感じることで最も多いのが、「職場の人間関係」、「仕事の質」、「仕事の量」の順番になっています。
実際に職場でのストレスから、長期休職をする人、精神疾患の人も増加しています。
また、自殺者数も増加傾向になり、ますます職場のメンタルヘルスケアの重要性がわかると思います。